統合を予定している、大阪証券取引所とJASDAQですが、統合後の新市場について、2月16日付で概要が発表されました。これは、既存のJASDAQ市場とヘラクレス市場を統合した、新たな新興市場という位置づけになります。
詳細はJASDAQ等のサイト(ページ下部にリンクをつけております)を参照頂くとして、その概要をまとめると以下のようになります。
1 市場制度
・名称は「JASDAQ市場」となる
・市場は「スタンダード」と「グロース」の2つの区分に分ける。
・既存上場企業は、以下に分類される
スタンダード ・・・ 旧JASDAQ上場企業、ヘラクレススタンダード上場企業
グロース ・・・ 旧JASDAQ NEO上場企業、ヘラクレスグロース上場企業
2 審査ポイント
①スタンダード
・「一定の事業規模と実績」を有し「事業の拡大」が見込まれる企業を対象とする。
・実績評価型の形式基準
・企業の存続性に主眼をおいた実質審査
②グロース
・「特色ある技術やビジネスモデル」を有し「将来の成長可能性」に富んだ企業を対象とする。
・利益実績は不問
・将来の成長可能性に主眼をおいた実質審査
・上場後の中期事業計画策定と公表を義務化
3 形式基準の概要
①スタンダード
・公開売出株数 1,000単位 or 上場株数の10%
・株主数 300人以上
・浮動株時価総額 5億円以上
・純資産 2億円以上
・利益 1億円以上(経常 and 税前利益)
②グロース
・公開株式数 スタンダードと同じ
・株主数 スタンダードと同じ
・浮動株時価総額 スタンダードと同じ
・純資産 正
・利益 基準無し
4 その他
・現行の「管理銘柄」に加えて「監視区分」を創設
監視区分は、直ちに上場廃止基準に該当するわけではないが、問題事象が生じたため早期に投資家へ注意喚起を促す目的
・上場廃止基準として「浮動株時価総額基準」や「一定期間(5年間)営業赤字・営業CFマイナス」を基準とする