引き続きJALのことです

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引き続きJALのことです

数日遅れになってしまいましたが・・・・。
JALについて、政府が強力に後押しするコメントを出しましたね。「自主再建は十分可能」と。
確か9月いっぱいで、金融機関が納得するような再建策を出さなければいけなかったはずで、「そんなにすぐに事業計画策定はムリだろ」と思っていたら、とりあえずコメントで時間稼ぎという手にでたようですね。

金融機関側からは、採算路線を中心とした優良部分を新会社として切り出し、不採算部分は撤退・清算を前提として新会社と別勘定にする、という案が出ています。企業再生という観点からは、オーソドックスな方法なのですが、ことJALに至ってはこれは難しいのではないかな、と思っています。

この方法を採用する場合、株主も資本価値の毀損を通じて、その責任を問われることになります。資本主義の世界では、株主も有限責任を問われることについては、至極当然のことです。
ただ、JALの場合は、一般の個人株主が相当数存在しているはずです。それも、株主優待割引券を目的に、「JALなら何とかなるだろ」と思い、企業分析等の情報収集をロクにしないで投資している方々が。
資本市場に参加している以上、投資家の思惑の如何に関わらず、その責任を問われるのは当然です。その意味では、優待目当ての投資家の出資も”紙くず”になるのは当然、少なくとも融資をしている金融機関関係者は思うでしょう。それは理論としては間違っていません。

ただ、政治の観点から言うと、そう単純な話ではないように思います。
無党派層の”風”を頼りに勝利を収めた民主党にとって、有権者へのダメージが読めない段階での荒療治は仕切れないのでは?と。
ただ、そうなると八方ふさがりになってしまいますからね・・・。今後の動向は注目です。

そうそう、あとはマイレージの動向も。
信用不安が高まると、マイレージを使い切ってしまおうという人が増えて、それも経営圧迫の一要因になるのではないかと思います。ざっと財務諸表を見た限り、マイレージに関する引当金も積んでいないようですし・・・。
どういう会計処理しているんでしょうね。こんどゆっくり調べてみたいです。

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